愛してる2








さりげない言葉の端々に見え隠れする感情と思惑。
まるで目に見えるかのようにはっきりとそこにある境界線。
受けとめるように見せかけて慎重で遠回しな拒絶。


気付かない程、ガキでも鈍感でもない。



もしかしたらと思わせて突き放すその態度。
わかっていてもことあるごとに翻弄されるのは、


ただ、好きだから。





あんたはずるい。
わかっていて傍にいる俺もずるい?


冷たくしてくれと思いながらもまだ、優しくされることを望んでる。



ただ、好きだから。



繋いだ手はこんなにも暖かいから。



今はそれでいい。
あんたがどう思おうと、俺はただ、好きだから。


今はまだ、このままで。
俺を見てるフリでもいい。
今だけは、そのままで、震える手を温めて。

















【END】









『言い訳』


裏日記にも書いた某曲のフレーズから出たショートです。前作とは全く関係なく、一応私の中ではアロティ(笑)
はっきりとは言わなくても拒絶されているのがわかる、それはとても厄介な状況で。諦めようにも諦められなくて。
好きだから、相手にも求めてほしい。好きだから、そんな状況が辛くなる。
自分が好きだという気持ちに正直でいることは難しい。ただ好きでいい。それってすごいことだと私は思う。私には出来ないことです、はい。